【就労移行支援事業所】就労支援員のリアルな支援体験談

【就労移行支援事業所】就労支援員のリアルな支援体験談

就労支援員の仕事内容や役割の概要はネットで調べればすぐ出てきます。ですが実際にどのように仕事をこなし支援をしているのか具体的には書かれていないことが多いですよね

支援をしている人の支援体験談を聞く事ができれば

自身に向いている仕事なのかどうか

就労支援はどんなところが大変なのか、楽しいのか

仕事のイメージが今以上にできるのではないでしょうか

そこで、就労移行支援事業所の支援員として9年間支援してきた私が、その時のリアルな支援体験談をお伝えします

具体的には、

  • 就労支援体験談 やりがいバージョン
  • 就労支援体験談 大変だったバージョン
  • 一日の仕事の流れ

の順番にご紹介いたします

支援ってこんな感じなのだというのが少しでも伝わればと思います。

【やりがい・楽しい】就労支援員の支援体験談

中々支援が思い通りに進まないこともありますが、本人も支援者も本気で色々なものに向き合っている証拠でもあるともいます。その中でもやりがいを感じた支援体験談です。

利用者の成長や変化

支援をすることで、自発的に努力をしたり、できない事ができるようになった。支援を担当をしている方の成長が垣間見えると支援して良かったと強く感じます。

【時間の意識が苦手な女の子】

毎日遅刻して通所している方が遅刻無く、さらに時間を意識して過ごす事ができるようになりました。

最初は社会人は皆遅刻しないでお仕事をしているということ、また朝の過ごし方についても詳細に決めていきましたが、一向に改善しませんでした。

いつも遅刻して10:00通所をされていたので9:55通所を目標としてスタートし、上手く通所できた日は努力を認めてたくさん褒めるようしました。

できなかった日は、できた日と何が違ったのか振り返り一緒に改善を考えていきました。そして5分刻みで最終目標である9:30通所ができるようになりました

さらに思わぬ成果として、

時間の意識をしながら過ごす事ができるようになっていました。いわゆる5分前行動ができきっちりとした時間管理が身についていたのです。

ちいさな変化や努力を見逃さずそこにアプローチしていくことが大切だと感じた瞬間でもありました。ともあれ成長を目の当たりにできると支援をして良かったと思えます。

利用者との信頼関係の構築

利用者との関係が深まる事で、自発的に相談や悩みを共有してくれました。支援員である私の存在が利用者にとって大切な存在と感じてくれている事を実感しました。

【障害の特性と性格もありコミュニケーションがとても難しい男性】

何か質問しても会釈のように軽く首を曲げで返事をする程度でした。なぜそのような振る舞いなのか、本心でそう思っているのか支援者が関わりすぎているのか何もわからない状態でした。

関わり方として、挨拶以外で一日1回は質問をする。煽るように質問することだけは避けるようにしました。また返事がなくても声掛けを毎日するようにしていました。

ある日、声掛けに対して言葉で返すようになりました。次に続け様に話題を広げるような質問をするようにして会話のキャッチボールを増やしていきました。また自分自身のことについても積極的に話題に入れるようにしました(休みの日は何をしたのかなど)あまり反応がなくても、話をするようにしていました。(私自身も話をしたかったので)

このように自分自身を開示することで相手も親近感が湧くのか質問にも答えてくれるようにもなり、会話を増やすことができました。そして少しずつでしたが信頼関係を築くことができました。

利用者さんそれぞれいろんなバックグラインドがあり今に至ります。相手を知ることがとても重要ですが、いきなり色々聞いても答えてはくれないこともあります。そのためにもまずは自分からオープンにしていくことも必要だと感じました。

【大変・苦労】就労支援員の支援体験談

上記では、やりがいについて書きましたが、大変だったけどやりがいを感じることができた体験談になってしまいました。続いては、大変だった体験談ですが、支援に付随する業務で大変と感じたことをお話ししたいと思います。

就労カリキュラム(プログラム)の提供

学校のような講義形式で支援を行います。就労支援員ですので、就労がテーマです

あらかじめ15項目(だったかな)用意があり、それに沿って45分×2回行いました。

週1〜2回。これが中々大変でした。

支援員なりたて当時の私のスキル
教える伝える経験が乏しかった
資料の備えがあったがボリュームが少ない(失礼)
人前で立って話す緊張感
無駄に声がでかく、早口
文字を書くのが下手

まずは伝え方について学校の教師や塾の先生など人に何かを教える伝える機会が今まで無かったのもそうですし、用意されている資料を読み上げていくだけだと20分程度で終わってしまうボリューム。

またただ読んでいるだけだと利用者さんが退屈そうにしたり中には居眠りをする方、さらには、もう何回か同じテーマの話をきている人もいます。

居眠りや集中していない人をその都度指摘するのも雰囲気悪くなりそうだしなあ〜でも眠くなるほど退屈な内容だからいけないのかと考えてみたりして、

いかに毎回充実させるかが毎回の鍵となっていました。

試行錯誤をして30分は話を聞いてもらう。課題を与え、30分は課題の取り組み。残りの時間は利用者より発表、私からのフィードバック、本日のまとめという形でカリキュラム提供していました。

この経験のおかげで、物事を相手にわかりやすく伝える力や考えをまとめる力(この記事もわかりやすくまとまっているはず)話をして利用者からの反応が全くなくても気にしない強靭な心を手に入れることができました。

施設見学者の対応

見学には、当事者のご家族がいらしたり、ドクターショッピングのように何件も就労移行支援事業所をはしごしてくる方。福祉施設の方が利用希望者を連れてきたり、本当にさまざまな方々が見学にいらっしゃいます。

そんな就労移行支援事業所に見学に来た方に対して、どんなことが 希望なのかどんなことに悩みを抱えているのか不安を抱えているのかを聞き出すことができず、またその方に良い提案を差し上げることができなかった結果的に 事業所の見学だけで 終わってしまい次の体験や支援に繋げることができません。

見学者に就労移行支援事業所とは施設の特徴など流れに沿って話していくのですが、緊張のあまり自分のペースでひたすら一方的に話してしまったり、良かれと思って施設の体験利用をおしすぎてしまったこともあります。

相手の希望を叶えられるような前向きな提案や支援内容を伝えることが必要であり、また就労支援の必要性に気がついてもらえるように関わらなくてはならないことも重要でした。

このような経験を得て振り返り次に活かしてより良い見学の時間になるように工夫していきました。

以上、自分自身の体験をもとにリアルな支援の様子をお伝えしました。支援のイメージがよりついたり体験談を聞いて就労支援についてよりポジティブな気持ちになってくれたら嬉しいです。

【就労支援員の過ごし方】とある一日の流れ

就労支援員のとある一日の流れです。

日によって外出が多かったり、施設内に一日いることもありまちまちではあります。

就業時間 平日 9:00〜18:00(昼休み12:00〜13:00) 土日祝日休み

9:00 出社 朝礼 各支援員行動予定 特記事項連絡 開店準備

10:00就労カリキュラム提供(2コマ分)

12:00〜13:00 昼休憩(主に外食)

13:00 ハローワーク利用者と訪問面談

14:30 履歴書・経歴書作成フォロー

16:00 片付け、支援記録入力、その他明日の準備

17:00 夕礼支援者 支援内容 明日以降の予定共有

18:00 残務処理 退社

9:30〜16:00は利用者対応です。また主な予定の合間に利用者とコミュニケーションを取ったり支援者会に必要な資料の作成、外線電話対応なども入ってきます。

まあまあ毎日忙しさはありますが、私はほぼ毎日定時上がりをしていました。みな早く帰りたい組だったので利用者が帰った後のテキパキ行動は素晴らしかったです。

事業所によっては残業当たり前で結構残業している支援者はいました。

【支援は根気】先輩支援員に相談をしながら支援をしていこう

体験談をみてもらって感じたと思いますが、支援は根気が必要です。長い目で見て支援をしていく必要があります。

また利用者は調子が良い日もあれば悪い日もあります。支援者としてそのことで感情的になりそうな時もあると思います。ですが、自分自身に置き換えてみてください。みんなそんなもんでもありませんか

仕事中ちょっと眠気が来たり集中できなかったり、忘れ物をしたり・・いい日もあれば悪い日もあります

支援をしなくてはと心に余裕が持てずキツキツの支援をしたりネガティブな部分ばかり見て悩むのではなく

調子が悪い日でもできたことに目を向けていくことも重要だと思います。これは自身の精神衛生を保つためにも大変重要な考え方だと思っています。

今回はこれで以上になります。実際に私が就労支援員として支援してきた体験談をリアルに書きました

何かの参考になればと思います

また支援未経験の私が転職の際に活用した転職サイトを紹介しておきます。

登録だけして求人を見るだけでもかなり参考になります。ご活用ください。

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